現実社会で、恋愛が何かしっくり来ないと感じたら、映画から勉強してみましょう。
そこから恋愛テクニックを応用すればいいのです。
本当に、映画からいろいろな恋愛スタイルを学ぶことができ、あなたに一番の方法もきっと見つけることができるでしょう。
目次
映画(500)日のサマー
(500)日のサマーは、とてもオシャレな映画で、日本でも大ヒットしました。
小悪魔なサマーからテクニックをもらうのもよし、服装を真似てモテてしまうのもよし、隅から隅まで恋愛のエキスが一杯つまっているという感じです。
この映画は、 2009年アメリカで制作されたもので、運命の恋を信じる男性と、信じない女性が繰り広げる、ほろ苦くユニークな恋愛コメディです。
主人公・トムは「運命の恋」を信じ、ヒロイン・サマーは、「真実の愛」なんてあるわけないと考えています。
実際には、離婚率は50%近くとも言われる時代、日本においても、 サマーよりの考えを持つ人たちが相当多いのではないでしょうか。
映画において、
サマーは、我が儘のキャラクターのようなイメージがありますが、敢えて言えば現実主義者という感じではないでしょうか。
しかし、
トムの考えは違います。
いわば、典型的な思い込み型の男性であり、サマーと趣味や相性が合うことから、すぐに運命を感じてしまうことになります。誰でも、トムよりの気持ちになることもあり、運命というものも実に都合よく利用されるものの、そこに何ら確実な根拠は存在せず、いつも推測と結果論に過ぎないのです。
この映画の特徴的なところは、トムとサマーの出会いから別れまでの「500日」という期間を、時系列的にはバラバラに進めていくところです。
最初から時系列通りにやったらいいのにという意見も、当然あるでしょう。
しかし、ここの部分が、この映画に対して、厚みをもたらす原因と考えることができます。
バラバラにして、うまくいっている時とダメになっている時を交互に並べるという作戦によって、恋愛というものを、皮肉っているのです。
「少年のようにステキ」というのは恋愛にとってメリットですが、「子供っぽくてイヤ」という評価に変わってしまうのは、まさに、不条理ですが、日常生活の恋愛において頻繁に起こることです。
しかし、「子供っぽくてイヤ」と、「少年のようにステキ」の時間が離れているから、私達は、不条理もすんなりの自然体で受け止めているのかもしれません。
ここで、みなさんも、頭の中では、時系列に並べるという作業をして、トムやサマーの真実の心理・行動を追求してみましょう。
この映画において、サマーの奔放ぶりは非常に目につくところです。
トムと別れてから100日くらいで、他の男と結婚を決めてしまうとは、なんたることでしょうか。
しかし、サマーに大罪が存在しているのかといえば、サマーは、そのときその時の気持ちに素直に生きているだけです。
それは、運命を否定するということでもなく、時には、運命もありかもと考えを逆転させてしまう性格です。
このような女性がそばにいて、理屈で問いつめようとしても何ら意味をなさないということになります。
【サマーは「点」の生き方をしている】
男性は、そのような女性と出会って、心の中で憎み、仕方なく顔で笑っているだけなのかもしれませんが、サマーは「点」の生き方をしていると考えることができます。
「線」的考えをいつも持っているトムとは大きな違いがあります。
これは、私達の日常生活において、頻繁に起こる性格の不一致です。
トムは、それでも運命と考えている訳ですが、運命の根拠など一体どこに存在しているのでしょうか。
【映画「卒業」のラストシーン】
この映画の中で、映画「卒業」のラストシーンが登場しますが、この映画のラストシーンを私達はハッピーと受け止めていたのかもしれません。
式場から逃げた男と花嫁が乗り込んだバスの車内で、二人は初めこそ笑っているものの、だんだんと笑顔が消えていきます。
それは、既にそこに存在している未来に対して不安を抱えてしまっているからです。
サマーは、その映画をみて、
やはり永遠の愛はないと泣きます。
ただしこの映画は、悲観的な感じで終わる訳ではありません。
それは、トムも運命の人なんかいないんだと気づき、次のステップを踏んでいくからです。
まとめ
この映画から、私達は学べることがあります。
恋愛は、運命で引き寄せられるものではないということです。
何かのタイミングで、二人が出会い、向きあったとき、相手の性格がどうかということをしっかりと見極めていかなければならないということです。
運命というのは、なかなか性格を見極めることができないから、言い逃れの言葉にも聞こえてしまうのではないでしょうか。
(500)日のサマー (500) Days of Summer
監督 マーク・ウェブセン
出演 トム・ハンセン:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
サマー・フィン:ゾーイ・デシャネル