目次
出会い
最初にこの子のことをマッチングアプリのプロフィール写真で見た時は、
どこにでもいる今時のちょっとけばけばしい小麦色の肌をした女の子の一人、
というような認識しか持っていませんでした。
しかしながら、
ギャルっぽい見た目をしているのにも関わらず意外と純粋そうな瞳をしていたので、
たまには普段交流のないようなギャルと遊んでみるのもいいだろうということで、
彼女にデートをオファーしました。
見た目と違う彼女の純粋さにギャップを感じてしまう
そして初デートで現れた彼女はプロフィール写真の通りに、
小麦色の肌で目の周りは青みがかった化粧をしていて、
当たり前のように髪を茶髪にしていましたが、
そのロングヘアを可愛らしくツインテールにしているので、
20代の大学生だったのですが、
まだまだ幼さが抜けきっていないような少女らしさを感じさせます。
首元にはこぶりなネックレスをしていて、
上着はノースリーブで胸元直前までさらけ出している白いキャミソール、
下はオレンジのスカートでした。
レストランで食事をしながらコミュニケーションを取っているときも、
見た目に反して話し方はとても上品で、
こちらに気を使いながら話をしているなということを感じ取れることができました。
確かに、自分が誘ったようなレストランでの食事のマナーは、
完璧とは言い難かったですが、一生懸命私に恥をかかせてしまわないように、
なんとか上品な振る舞いをしようと努力していることがこちらにも伝わってきましたので、
最後の方には彼女を応援したくなってしまいました。
そのような感じで、
なかなか見た目と違って振る舞い方に好感を抱いたので、
連絡先を交換することにしました。
夏祭りの前に朝からデート
連絡先を交換してからも何回かデートに行ったのですが、
ちょうど近くで夏祭りがあるということで、
夏祭りデートをすることになりました。
そうすると当日、彼女から連絡がきてやり取りすることに、
「もしもし私ですけど、何々さん今どこにいるんですか?」
「家にいるんだけど、君は今どこにいるの?」
「私はいま自分の家からかけているんですけど、
ごめんなさい。ちょっと今日の夏祭りが楽しみで、
思わず電話をかけてしまいました!」
というような感じで夏祭りデートにやる気満々でした。
「年に1回のお祭りですから、
私はお祭りには毎年いくって決めているんです!
あはっ、今からめっちゃ楽しみなんです!
でも、夜まで時間がありますから、ちょっと遊びに行きませんか?
もちろん他に予定があるんだったらしょうがないですけど」
その日はちょうど、丸1日予定がなかったので朝から彼女とデートをすることになりました。
待ち合わせ場所に到着すると早速彼女が話しかけてきます。
「あ! 何々さんこっちですこっち~」
「やあ! まだまだ今日も暑いね」
「そうですね。 今日は急に誘ってごめんなさい」
「大丈夫だよ。 君からの誘いは大歓迎だから」
「よかったですー、夏祭りに行くことが決まっていたのに、
朝からデートなんて、乗り気じゃないのに無理に誘った形だったらどうしようって思っていたんですよ」
というふうに見た目からは想像もできないくらいに、奥ゆかしい彼女にさらに好感を抱きました。
「今日はちょっとインフォメーションセンターに用事があったんですよね~」
「ここってチケット売り場とか、旅行代理店とかがあるけど、どんな用事できたの?」
「うん、私旅行が好きだから、旅行代理店の雰囲気が好きなんですよー、
情報はスマホでも見られるんですけど、
やっぱり旅行は空気感を味わわないと楽しめませんから・・・あ、あれ見てください、
あそこに旅行のガイドブックがいっぱい置いてありますよ!」
という風に、見た目は完全に今風のギャルなのですが、
妙に古風なところがあるというか、行動力があるというのか、
スレたところがない女の子ですので、
彼女といると私も楽しい気分になってきます。
「ガイドブックに載っている風景写真がすごく綺麗に写っているね」
「うん! 一緒に見てみましょうよ! あっ、これ見てください”南国リゾート”だって」
「南国リゾートもいいけど、ヨーロッパ旅行に行ってみるのも面白いと思うよ」
「うん、あちこち旅してみたいな~、
もしよかったら何々さんと一緒に・・・あっ、でも女の子って、
遠いところとかハイクラスの所じゃなくても、
大切な人と過ごしているだけで、すごく幸せだと思うんですよ」
というふうにこちらに向かって笑顔で話しかけてくるので、ドキドキしすぎて大変でした。
自分だけ動揺するのは悔しいので反撃することにします。
「それって、君自身がそう思っているからじゃないの?」
ということを言ったら、
わかりやすいくらい彼女は顔を真っ赤にさせて
「そ・・・そんなことないし!」
という風に恥ずかしがっていました。
どうやら反撃が成功したようです。
その後
その後も楽しく食事をしたり夏祭りを満喫したりしましたが、
どうやら最初のコミュニケーションのやり取りで彼女との距離感が縮まったようで、
夏祭りの時は終始彼女は私の腕にべったりでした。